生前整理のすすめ方

生前整理とは、自分の亡き後、家族に迷惑をかけないために、また、その後の人生を快適で安全に過ごすために、自分の持ち物を整理しておくこと。できれば、高齢になってからよりも、体力のあるうちに取り組んでおきたいものです。では、生前整理はどのようにすすめていけばいいのでしょうか? ここでは、生前整理の手順とそのポイントについてご紹介いたします。

生前整理のすすめ方

生前整理は体力を要します。そのため、家じゅうのものを一気に片付けるのではなく、例えば、「今日は食器棚」「今日はリビングのクローゼットの中」というように、1カ所ずつに分けて行います。

最初に取り組む場所が決まったら、次のような手順で行いましょう。



  • ①片付ける場所の中に収納されているモノを、一旦全部外に出す
  • 必要なモノ、不要なモノに分別するため、全部外に出します。

  • ②外に出したモノを、「使っているモノ」「使っていないモノ」に分ける
  • 1年以上使っていないものは不要品としても大丈夫です。どうしても迷ってしまうモノは、「迷い箱」を1箱用意して、中に入れておきます。

  • ③「使っているモノ」は、使う場面が同じものごとにまとめて収納する
  • 例えば、「掃除に使うもの」「バッグ」「文具」など、使う場面や種類ごとに分けて収納しておくと、必要なときに取り出しやすくなります。

  • ④「迷い箱」は半年後に再チェック
  • 迷い箱には日付を入れておき、半年経ったら再チェックしてみましょう。その際、必要でなければ処分します。

  • ⑤不要品は分別して処分
  • 「使っていないモノ」は、リサイクルショップへ持っていくか、ほしい人に譲ります。それでも行先のないモノは、ゴミとして分別して処分しましょう。


判断に迷うときの対処法

生前整理をして、不要品とすぐに判断できる場合はいいのですが、判断に迷うものも出てくるのではないでしょうか。そこで、判断に迷いやすいパターンとその対処方法を挙げてみます。

  • ○捨てるのがもったいない
  • 「モノを大切にしなければ…」という想いから、捨てるのがもったいないと感じてしまうことがあります。けれども、モノは使ってこそ価値が出てくるものです。使っていないモノは、あなたにとって必要ではない証拠。それならば、ほしい人に譲るか、リサイクルショップへ持っていって、使ってくれる人に活用してもらいましょう。

  • ○高価なものは処分できない
  • これも「捨てるのがもったいない」場合と同じです。どんなに高価なモノでも、使っていなければ、あなたにとって価値のないモノに等しいのです。それならば、リサイクルショップで買い取ってもらいましょう。高価なモノであれば、わずかでも臨時収入になるかもしれません。

  • ○いつか使うかも…
  • 「いつか使うかも…」というモノでも、クローゼットの奥にしまい込んだままでは、存在を忘れてしまいます。存在のわからなくなったモノは、いつまでたっても使う場面は訪れません。思い切って処分してしまいましょう。

  • ○家族と一緒に使っている
  • 自分にとって不要なモノでも、共同で使っている家族にとっては必要なモノかもしれません。家族と一緒に使っているモノの場合は、家族に必ず確認しましょう。

  • ○人からもらったモノ
  • 人からもらったモノは、捨てにくいですよね。使えるモノならいいのですが、どうしても使えないモノは「ありがとう」という気持ちを込めて処分しても大丈夫です。

  • ○思い出があるモノ
  • 思い出のある大事なモノは、無理に処分する必要はありません。ただ、収納場所を大きく取る場合は、このまま置いておくか、処分してもいいか、もう一度よく考えてみましょう。また、写真に撮って残しておき、思い切って処分してもいいでしょう。

生前整理は、万が一のとき家族に迷惑をかけないように、持ち物を減らすという目的があります。本当に必要なモノ・使っているモノ・大切にしているモノだけがあれば、十分に生活できます。それに、身の回りを整理して、不要なモノを持ち込まないようにすれば、本当の意味でモノを大切にしていることになります。身近なモノからさっそく整理しておきませんか? 自分にとって価値あるモノに囲まれていれば、心豊かに生活できますよ。



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