株式会社 メモリアルアートの大野屋 大野屋テレフォンセンター所長 尾崎 一郎

お葬式

お葬儀の形態や規模に関しては地域の習慣や信仰だけではなく、社会的な立場や遺族・親族の状況によって様々です。
葬儀は故人の為だけのものではありません、遺された家族が親族や知人・友人・ご近所等と円満な関係を保ちつつ生活してもらうためにも、送られる側と送る側のそれぞれの想いを十分に話し合っておく必要があります。
出来る事なら信頼できる葬儀社にプロとしてのアドバイスを受け、具体的な見積もり程度は取って置かれれば尚一層安心です。

葬儀の形態

葬儀の形態には従来の〔一般葬〕と言われるものから、最近人気の〔家族葬〕、会社や団体の経営者・代表者の〔社葬〕・〔合同葬〕、趣味や仕事を生かした〔音楽葬・フラワー葬〕、芸能関係・著名人に多い〔お別れ会・偲ぶ会〕などがあります。

  • ・一般葬
  • 故人や喪主・親族の関係者が参列して行う従来型の葬儀

  • ・家族葬
  • 家族、親族や友人など、故人を直接知る親しい人だけで見送る葬儀。参列者を制限することで、最後の別れの時間をゆっくりと過ごすことができることで最近人気となっている。一口に家族葬といっても、同居の親族数名だけで行うこともあれば、知人友人まで参列する50人規模まで、規模はさまざま。

  • ・社葬 合同葬
  • 会社の創業者、経営者などが亡くなった場合、故人の生前の功績に感謝し会社が主催して執り行う葬儀。遺族が執り行う葬儀と合同での合同葬となることもある。社葬・合同葬を行う場合には、先に遺族で密葬を執り行い、1ヶ月後くらいを目処に行う。

  • ・お別れ会 偲ぶ会
  • 遺族やごく親しい人による密葬を行った後、故人の友人・知人、お世話になった人などを招いて、1ヶ月後くらいに行うことが多い。場所は斎場のほか、ホテルなどが利用されることも。


葬儀の内容

花で送る葬儀
祭壇の生花に好きな花を用いたり、会場内に趣味の品や写真を展示し、自分らしいお葬式を演出することもできます。また、好きな音楽を流したり、生演奏を行うことも可能です。


宗教

  • 宗教葬(仏式、神式、キリスト教式など)と無宗教葬があります。
  • 特にお寺の檀家でない方でも、僧侶に戒名を付けて頂き、読経をお願いする〔仏式葬〕が一般的です。特定の寺院とお付き合いがない場合には、葬儀社が同じご宗派の僧侶を紹介してくれます。
  • 神道の方は〔神葬祭〕・カトリックやプロテスタントの方は〔キリスト教葬〕があります。いずれの場合も宗教や宗派によって細かい決まりごとがありますので事前に確認しておく必要があります。
    又、その他にも限られた宗派の信徒だけで送る〔同士葬〕や宗教的な儀式を行わない〔無宗教葬〕もあります。


葬儀の規模

葬儀に参列していただく方の人数によって、斎場の広さや祭壇の大きさが決まります。また飲食や引き出物にかかる接待費も大きく変わってきますので、家族・親族のみ(5人~20人前後)でするのか、親しいご近所や友人・知人(20人~50人程度)にもお声掛けするのか、会社関係や所属団体、取引関係(100人~500人以上)まで連絡するのかもご家族で十分検討しておく必要があります。
概ねの規模が決まったら、連絡の手順や自分との関係なども記載したリストを作って置くと良いでしょう。
葬儀に参列して頂きたい人、後日死亡通知を出すだけでよい人なども明記しておくとよいでしょう。


費用

葬儀の全国平均費用は195.7万円と言われています。
(2017年日本消費者協会「第11回葬儀についてのアンケート調査」)
葬儀費用の内訳は大きく分けて以下の4つです。


  • 1. 葬儀費用
  • 祭壇・棺・骨壷・供花・斎場費・火葬費・遺体搬送費等々葬儀式の進行に必要な費用

  • 2. 接待費用
  • 通夜ぶるまい・精進落とし・会葬御礼・参列者や手伝いの方への茶菓代等

  • 3. 宗教者への謝礼
  • お布施や戒名料等、お車料やお膳料手土産も記しておくと良いでしょう

  • 4. その他
  • 香典・生花・供物等は通常通り頂戴するのか、それとも辞退するのか、その場合会葬御礼や香典返しはどうするかなども決めておきます。
    運転手、火葬場の従業員への心付けも必要です。

家族葬の場合、参列人数が少ないため、祭壇装飾の費用、接待費用が低く抑えられる傾向にあります。ただし、香典収入も減少するため、遺族の負担が逆に大きくなることもありますので注意が必要です。
多くの葬儀社には会員制度があり、式場使用料割引や祭壇割引などの特典があります。事前に葬儀社や斎場を比較検討して、希望にあう葬儀社があれば、会員に入会しておくことで費用を抑えることも可能です。(葬儀社によっては、入会金や年会費が必要となることもあります。)


斎場

  • ・斎場(公営・民営)…公営斎場の他、葬儀社が運営する民営斎場もあります。民営の場合、葬儀ができる葬儀社が指定されていることもあります。
  • ・寺院式場・本堂…寺院の檀家でなくても利用できる式場もあります。
  • ・自宅
  • ・集会所
  • ・ホテル…遺体を安置できないため、火葬後のお別れ会や偲ぶ会などで使用されます。会場によっては焼香ができない施設もあります。
参列者が少ない家族葬などの場合にはご自宅でも十分ですし、お寺の檀家なら客殿や斎場・本堂をお借りすることも可能です。
マンションなどの集合住宅や菩提寺がない場合には、参列者の数に合わせて葬儀斎場を決めなくてはいけません。ご自宅から近いところが良いのか、参列者に便利な駅近くが良いのか、また遠隔地からの参列者の為の宿泊施設があるのか等々も考慮して決めます。状況によってはホテル等の手配が必要になる事もあります。


喪主

一般的には配偶者や長男、親などが務めますが、高齢者だったり逆に年少者のような場合には親族に依頼することもあります。 又、大きな葬儀では、喪主に代わって葬儀の進行を取り仕切る世話役や葬儀委員長を立てる事もあります。


遺影・死装束

技術が進んで最近では写真の背景や衣服は自由に変えられるようになりましたが、どちらも元気な時に自分でお気に入りのものを準備しておきましょう。写真は絹目仕上げではなく大きさも10円玉以上のものですと仕上げが綺麗になるようです。
最近は終活の一環として、プロのカメラマンに遺影写真を撮ってもらう人も増えてきています。
かつてはご遺体に着せる装束は白と決まっていましたが、今は好きだった服を自由に選ぶことが多くなっています。


生前戒名

本来仏教の悟りを得る為の戒律を守り修行をつんだ後に成道した人に授けられる名前を戒名といいます。実際にはその人の信仰の深さ、菩提寺への尽力の度合、社会への貢献度によって生前に授けられるお名前です。
生前戒名をいただいたら、その旨を家族にも伝えておきましょう。


葬儀後

宗教者・病院関係・介護関係・ご近所・職場や学校・お手伝いいただいた方々への挨拶やお礼は葬儀の翌日か翌々日には済ませて欲しい事です。葬儀後の供養(初七日~49日忌法要・納骨)についても明記してあると、家族の助けになります。

お葬式Q&A

  • Q.決まったお寺がないのですが…
  • A.菩提寺がない場合は、葬儀社に頼めば宗派に合わせて紹介してくれます。
      その場合は、お布施の金額もおおよそ決まっていることが多いようです。
  • Q.葬儀社に見積りを頼んでもいいですか?
  • A.もちろんかまいません。大切なことは、A社もB社も同じ要望、条件を出して比較すること。含まれているもの、いないものを把握するためにも、必ず総額だけでなく、項目と単価まで提出してもらいましょう。
  • Q.家族葬で気をつけたいことは?
  • A.葬儀は、家族だけでなく故人と関わり合いのある人にも大事な儀式です。あとあと「参列したかった」と言われることもあり、一般の葬儀とは異なる配慮が必要です。地域の慣習や親族の考えも含め、どこまで知らせるか、家族間でよく話し合っておくことが大切です。



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