家系図作成のすすめ

あなたはこれまでに「自分の先祖にはどんな人がいたのだろう?」と興味を持ったことはありませんか? 自分を出発点として、両親、祖父母、曾祖父母、高祖父母…とさかのぼっていくことで、先祖はどんな人だったのかを知ることができます。その先祖のつながりを記した図が「家系図」です。家系図をつくってみることで、今まで知らなかった先祖の興味深い歴史を発見できるかもしれません。自分のルーツを探り先祖を知るために、家系図づくりに挑戦してみませんか?

家系図の役割とは?

家系図をつくることでわかるのは、自分のルーツです。いつ、どこで、誰と誰が結ばれて家族となり、どのように次の代へと縁をつないでいったのか、家系図は、自分の知らなかった先祖の歴史を教えてくれます。普段、先祖の存在はなかなか実感できないものです。けれども、家系図をつくるために先祖を辿ることで、たくさんの人たちの関わりや歴史の積み重ねの上に、今の自分が存在していることがわかります。それを実感することで、先祖への感謝の気持ちが生まれるでしょう。先祖に寄せる感謝の気持ちは、先祖供養にもなるのではないでしょうか。

家系図のつくり方

家系図は、どのように作成すればいいのでしょうか? 父方、母方の双方を辿って図にしていくと、先祖を調べる範囲が大きく広がってしまいます。そこで、家系図を実際につくり始める前に、直系になる父方のみを調べるのか、あるいは、父方、母方の双方を調べるのか、決めておきましょう。

家系図に掲載する情報は、特に決まっていません。名前、生年月日、続柄、死亡年月日など、知りたい情報をわかりやすく記載しておきましょう。

では、家系図を作成するための情報は、どのように集めればいいのでしょうか? まずは、自分の知っている情報を整理してみます。わからない部分は、両親や祖父母、親戚などに聞いてみましょう。このほか、戸籍謄本を取り寄せて調べる方法があります。戸籍謄本では、氏名、生年月日のほか、本籍地や父母の氏名など戸籍の情報がすべて確認できるので、家系図づくりには欠かせません。ただし、戸籍謄本は配偶者と直系尊属(父母、祖父母など自分より前の世代の直系親族)、直系卑属(子、孫など自分より後の世代の直系親族)しか取得できず、それ以外の人が取得するには委任状が必要になります。

結婚や死亡によって戸籍から抜けることを除籍といいます。ひとつの戸籍に掲載されている人が全員除籍となった場合、除籍簿に移されます。よって、死亡した人を調べるには除籍謄本を取り寄せます。現在、除籍簿の保存期間は150年となっており、古いものから処分されるので、除籍謄本は早めに取得しておくとよいでしょう。

また、戸籍は法律の改正によって書き換えられることがあります。その際、古い様式の戸籍は改製原戸籍として残されます。これまでは、書き換えのあった時点で除籍となっている人は新しい戸籍に記載されない場合があったようなので、改製原戸籍には、今の戸籍にない情報が掲載されている可能性があります。調査漏れを防ぐために、改製原戸籍謄本も取り寄せてみましょう。戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本は、本籍のある役所から取り寄せできます。


家系図で絆を再確認しよう

さまざまな手を尽くして作成する家系図は、あなたの努力の結晶です。できれば家族や親戚に見てもらいましょう。家系図は、家族や日頃なかなか会うことのできない親戚とのコミュニケーションをもたらしてくれます。共通の先祖を持つ者同士、会話が弾むのではないでしょうか。あるいは、祖父母から今までに聞いたことのない興味深い話が聞けるかもしれません。家系図は、楽しい会話のエッセンスとなり、家族や親戚同士のつながりを今まで以上に強くしてくれるものなのです。

自分のルーツを知ることができるだけでなく、家族や親戚とのコミュニケーションを築くきっかけにもなる家系図です。家族や親戚との絆を再確認するためにも、家系図づくりに挑戦してみてくださいね。



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つくれる家系図