書道家が指南! 年賀状・はがきの美しい宛名の書き方
マナーも気になる肩書き付きの宛名編
年賀状作成ソフト『筆まめ』は、業界に先駆けて宛名面の美しさにこだわってきたことはご存じだろうか? なんとプロの書道家に監修を依頼し、自動でキレイに仕上げる「美麗レイアウト」機能を実現しているのだ。本連載では、その書道家 神林富石先生に指南を請い、「美麗レイアウト」に仕上げるためのポイントを解説いただく。第3回は、仕事上の付き合いでありがちな、肩書きが長い宛名編をお届け!
PROFILE
神林富石書道家
多摩美大卒。グラフィックデザイナーとして活躍後、1986年より篆書体の書作家に。謙愼書道会理事も務めた。2006年の『筆まめVer.17』より宛名面を監修。
長音や拗音混じりのカタカナが当たり前となった現代ビジネスシーン
ITがビジネスシーンの主流を占めるようになった2000年代以降、「◯◯◯コミュニケーション」といった社名や「◯◯◯ディビジョン」といった部署名など、ビジネスシーンはカタカナ文字が花盛り。展開の速いIT業界のトレンドに合わせて、部署名が毎年、微妙に変わっているなんていうこともよく見かける。そこで年賀はがきを準備する時期になると、あらためて部署名や肩書きを確認して、注意して書くのだが、カタカナが続くとバランスが取りづらい上に、文字数も相当あるので失敗したら書き直すのも一苦労…。なかなかのプレッシャーになっているという方も多いのではないだろうか?
今回は、そんな宛名が長い例にトライしてみた。社名や部署名はカタカナでも、肩書きは課長、部長、取締役といった旧来の漢字表現ということも多く、部署名に続けて書いても、どうもしっくりこない。
部署名を小さく書いて宛名のバランスを改善!
この連載のテーマであるメリハリ、今回もそこがポイントとなる。「部署名を小さく書くとともに位置は社名よりやや下げて、また役職名は礼儀としてお名前の上に少し小さく書いて付けると良いですよ」とのこと。
確かに、“役職名は名前とセット” のものと考えると、その方がしっくりくる。また、差出人についてもややバランスが悪いとの神林先生のご指摘が。「住所は番地で改行し一行が長くなりすぎないようにして、名前も下に揃うようにすればまとまりが出ますよ」(神林先生)。差出人を下げることも、宛名をぐっと引き立たせてメリハリある仕上がりにするポイントのようだ。
次回は逆に、プライベートな年賀はがきを取り上げる。ご夫婦とお子さん(ときにはペットも!)と、家族ぐるみでのお付き合いをする場合にありがちな、連名が多い宛名書きを指南いただく!
文/クエストルーム
バックナンバー
[第2回]区切りどころに悩む長~い住所編
[第1回]バランスが難しいシンプルな宛名編