ITライターが検証 年賀状作成ソフトは年中活用!
「筆まめクラウド住所録」と「Web筆まめ」が大活躍
年賀状作成ソフトは年賀状を出すためだけのソフトではなかった! 発売されたばかりの『筆まめ Ver.27』を試してみて、数年ぶりに年賀状作成ソフトに触れたITライター太田が、その多彩な機能を徹底レポートする本連載。第2回は、パソコン版のソフトと連携できる「筆まめクラウド住所録」を中心にご紹介する。
PROFILE
太田百合子IT・モバイルライター
雑誌、WEB等で、スマートフォンをはじめとするデジタルガジェットの選び方、使い方、楽しみ方に関する記事を執筆。
面倒で煩雑な住所録。エクセル管理ではトラブルが続出…
大人のおつきあいに欠かせないのが「住所録」だ。普段の連絡は、携帯電話やスマホに登録してある電話番号、メールアドレス、LINEのIDなんかがあれば十分かもしれないが、年賀状はもちろん、各種ご挨拶やお中元&お歳暮、お祝い、お祝い返しなど、大人のおつきあいは、相手の住所が分からないと始まらない。ところがこの住所録、管理するのがなかなか大変。なかには引っ越したり、結婚して名前が変わったりする人もいるし、会社宛だとちょくちょく所属部署や肩書きが変わる。転職したり、退職したりするケースもあるし、担当者が変わることだってある。
筆者は毎年300人ほどの人に年賀状を出しているのだが、これだけの数があると、住所録も結構頻繁にアップデートが必要になる。これまではエクセルで住所録を作っていたのだが、正直なところ管理が煩雑で困ることも多かった。例えば筆者は、住所録を事務所のスタッフと二人で共有しているのだが、お互いにアップデートしているうち、どれが最新のものか分からなくなるということが、よくあった。一度など、間違って新しい住所録を古いもので上書きしてしまったことも。泣きながら入力し直したのは、言うまでもない。
引っ越しや移転の案内がくるたび、すぐ入力しなきゃと思うのだが、ついずるずる後回しにしているうち、アップデートし忘れてしまったことも一度や二度ではない。住所が更新されていなかったばっかりに、せっかく出した年賀状が返ってきたときのむなしさと言ったら……。わざわざ新しい住所を知らせてくれた相手にも申し訳ないやら、情けないやら。大人として、自分のダメさを痛感させられる瞬間だ。
ソフトとも連携する便利で賢い「筆まめクラウド住所録」
というわけで常々、もうちょっとちゃんと住所録を管理する方法はないものかと模索していたのだが、年賀状作成ソフトの『筆まめ』を使い始めたら、ソフトと連携する「筆まめクラウド住所録」なるサービスが利用できることが分かった。しかもエクセルからデータをインポートすることも可能という。というわけで早速使ってみたら、これが筆者の長年の悩みをすっきり解消してくれるサービスだった。
「筆まめクラウド住所録」はその名の通りクラウド、つまりインターネットの向こう側で住所録を管理できるサービスだ。『筆まめ』とセットで使って便利なサービスだが、このサービス単体でもなんと無料で利用できる。住所のような重要な個人情報を「インターネットの向こう側へ預けるのは心配」という声もあるかもしれないが、これ、実は法人向けにも提供されている。法人が使って安心できるサービスなのだから、そのあたりはまず信頼して大丈夫だろう。
では、住所録をクラウドで管理すると何がいいのか。最大の魅力は、アップデートがめちゃくちゃカンタンなことだ。「筆まめクラウド住所録」にはスマートフォン向けの専用アプリも用意されていて、スマートフォンからもデータにアクセスできる。わざわざパソコンの前に座らなくても、引っ越しや移転の案内を受け取ったら、その場でスマホから住所を更新できるというわけだ。さらにクラウド上の住所録はほかの人とも共有でき、常に最新のものをシェアできる。筆者の場合は事務所のスタッフと、家庭で使う場合は夫婦でなど、共有しながら一緒にアップデートしていけるのは大きなメリットだ。
『筆まめ』ほか、Webサービス「Web筆まめ」とも連動
「筆まめクラウド住所録」は、年賀状作成ソフト『筆まめ』の住所録と同期できる。普段はクラウドで住所録を管理しつつ、最新のデータを使って年賀状などを出力できるというわけだ。さらに「Web筆まめ」というWeb上で『筆まめ』が使えるサービスとも、連携できるようになっている。
「Web筆まめ」は、1ユーザあたり3,000円/年で利用できるオンラインサービスで、年賀状作成ソフト『筆まめ』と同じような機能がWeb上で利用できるというものだ。テンプレートよりデザインを選ぶところからレイアウト、宛名印刷まで、ソフトのインストールなしにすべてWeb上で操作できる、なかなかすごいサービスだ。
なお、年賀状作成ソフト『筆まめ』のユーザには、この「Web筆まめ」が90日間、無料で使える優待サービスが用意されている。例えばお正月に実家に帰ったら、年賀状を出していない友人から、実家宛に年賀状が届いていたとしよう。このとき『筆まめ』ソフトは自宅のパソコンのなか。戻ってから改めて年賀状を出したのでは、ちょっと遅くなる。こういうときに「Web筆まめ」が使えると、実家のパソコンや手持ちのタブレットでパパっと操作して、年賀状が出せてしまうのだ。
このとき入力した住所は「筆まめクラウド住所録」を通じて、自宅のパソコンの『筆まめ』にも同期されるので、来年以降、その友人に年賀状を出し忘れることもない。ね、便利でしょう?
次回はさらに便利で驚く、『筆まめ』の画像処理機能を取り上げたい。
文/太田百合子
バックナンバー
[第1回]実は年中使える年賀状作成ソフトの活用術