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ためになる!? はがきの豆知識

【豆知識】年賀状に十二支の絵を描くのはなぜ?

年賀状のデザインといえば、その年の干支に該当する動物を大きく描くのが定番だ。しかし、干支の由来や意味までは、あまり知られていない。どのように干支が定着したのか、干支の動物を見映えよくデザインするには、どうすれば良いのか紹介しよう。

毎年の年賀状に干支を描くのはどうして?

まずは干支の成り立ちと、年賀状に描かれるまでの経緯だ。

「干支」とは、そもそもどういうもの?

「干支(えと)」とは、本来「十干(じゅっかん)」と「十二支(じゅうにし)」を組み合わせたものである。意味からすると、「かんし」と呼ぶのが正しいといえるだろう。

十干は、「甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)」の10種類だ。

十二支は、「子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)」の12種類がある。

両方とも、年月日や時刻、方位、物事の順番などを表すため、主に中国や日本、東南アジアなどで使われてきた。

特に、両方を組み合わせた干支(六十干支)は、年の表現方法としてなじみがある。「甲子(きのえね)」からはじまり、毎年、十干と十二支がひとつずつずれて、60年で一巡すると、また甲子に戻る。これが、60歳を「還暦」として、生まれ変わりとする由来だ。

ただし、60種類の干支を覚えるのは容易ではない。現在では、十二支のそれぞれに動物が当てはめられ、干支として定着している。

実は干支と動物に関係性はなかった

干支には、それぞれ「ネズミ」「牛」「虎」「ウサギ」「龍」「蛇」「馬」「羊」「猿」「鶏」「犬」「イノシシ」といった動物が当てはめられているが、これは後付けだ。本来、十二支は植物が種子から成長して再び種子に戻るまでの姿を象形文字で表したもので、動物とはまったく関係がない。

現在では、庶民に干支(十二支)を覚えさせるために、動物を当てはめたという説が一般的だ。当てはめられている動物も国によって異なる。例えば、ベトナムでは卯がネコ、亥はブタだ。

干支が年賀状に描かれるようになった理由

日本では、平安時代から貴族の間で新年の挨拶を手紙で交わす習慣があったといわれている。その後、庶民の間でも年賀状を送る習慣が普及し、物流や郵便通信網が発達するにつれて全国に広まった。はがきで送るようになったのもこの頃からである。

無地のはがきで送るなら、文字だけよりも絵(イラスト)が描かれているほうが、見映えは良くなるだろう。特に干支を描けば、年賀状であることがわかりやすく、縁起も良さそうだ。ただし、干支が描かれるようになった理由は諸説あり、定かではない。

干支(十二支)それぞれに込められている意味

後付けではあるが、干支にはそれぞれ縁起の良い意味が込められている。それぞれ見てみよう。イラストを作成するときのヒントになるだろう。

1.子(ね)

ネズミは繁殖力が強く、生後3ヶ月から生殖が可能で、妊娠からわずか3週間で出産する。1回で出産する子どもの数は6~9匹ほどだ。年に5~6回妊娠できるので、単純に考えると、1年で1匹から50匹以上のネズミが生まれる計算になる。

そのため、ネズミは子宝の象徴とされており、家族や子孫の繁栄を願いたいときにも使えるだろう。

2.丑(うし)

牛は古くから家畜として、農耕や運搬などに使われてきた。いざというときには食料にもなる。勤勉や誠実、力強さや粘り強さの象徴だ。

同じ牛でも、海外では水牛が干支になっているところがある。同じウシ科ではあるが、水牛はスイギュウ属、日本で多く見られる牛はウシ属であり、別の動物だ。

3.寅(とら)

虎は獰猛であり、身近に生息する中国では強さの象徴や魔除けとして崇められてきた。それが転じて、前者であれば出世や昇進、後者であれば家内安全という意味で使われる場合がある。

4.卯(う)

野生のウサギは家族で行動する習性があるため、家庭円満や安全の象徴とみなされてきた。中国では縁起の良い動物のひとつだ。

跳躍力があり、時速60km/h以上で走れるため、飛躍や向上の象徴として使われる場合もある。

5.辰(たつ)

干支の龍(竜)は伝説上の生き物だ。かつて実在した恐竜とも違う。中国の言い伝えでは、さまざまな龍が登場するが、空を飛んだり、口元に長いヒゲがあったり、顎下や喉元に宝珠や逆鱗があったりするのは共通しているようだ。当時から現在に至るまで、中国では権力の象徴として使われている。

6.巳(み)

ヘビは神の使いとして神聖視されており、日本では弁財天が有名だ。中国では富の象徴として、縁起が良いとされている。また、ヘビは脱皮を繰り返すことから、永遠や再生を願いたいときにも適しているだろう。

7.午(うま)

馬は、牛と同じく古くから人間の生活と密接な関係がある動物だ。「神の乗り物」でもあり、馬を奉納すると願いを叶えてくれると信じられている。高価な馬の代わりに、馬の絵を描いた板を奉納するようになったのが、現在の「絵馬」だ。

その勇姿から、健康や豊作の象徴として使われる場合もある。

8.未(ひつじ)

羊は現在でこそ、日本でもよく知られている動物だが、家畜として定着したのは明治時代になってからだ。しかし、中国では古くから神とのつながりが深い動物とされている。また、群れで行動し、子どもを守る意識も強いため、トラやウサギと同じく家内安全の象徴だ。

9.申(さる)

古くから神の使い、馬の守護として崇められてきた。動物の中でも知能が高いため、賢者の象徴とされている。そこから転じて、器用だったり、臨機応変だったりするさまを表す場合もある。

10.酉(とり)

読み方こそ「とり」だが、正確には「ニワトリ(鶏)」のことである。ニワトリは、その見た目や習性から、中国では五徳(仁・義・礼・智・信)があったり、霊力があったりするといわれてきた。

また、「取り込む」という言葉と語呂が似ているため、商売繁盛の象徴と解釈される場合もある。ちなみに、縁起物を売る露店が並ぶ「酉の市」は、11月(または12月)の最初の酉の日に行われるのが由来だ。

11.戌(いぬ)

犬は狩猟時代から人間と生活を共にしてきた動物であり、忠実さを彷彿とさせるエピソードも数多くある。現在でも忠実さや愛情深さの象徴だ。マンガやアニメで、真面目だったり、勤勉だったり、努力家だったりする犬も少なくない

また、妊娠5ヶ月目の戌の日に、安産を祈願して岩田帯を巻く「帯祝い」という風習があることから、安産の象徴として使われる場合もある。

12.亥(い)

日本では「猪」といえばイノシシだが、中国ではブタである。そのため、干支においてもイノシシ年の代わりにブタ年があるほどだ。

ブタは一度に数十頭の子どもを生むため、中国では家族繁栄や富の象徴として親しまれてきた。ブタを模った置物も人気だ。

日本では、猪突猛進という言葉から、躍進や一途、情熱的という意味でイノシシが使われる場合もある。

「筆まめ」なら、おしゃれな干支の年賀状も簡単に作れる!

年賀状に干支のイラストを入れたくても、手描きでは大変だ。ワープロソフトやフリー素材を使うこともできるが、デザインの種類が限られてしまう。こだわりたいなら、年賀状作成ソフトがおすすめだ。

中でも、「筆まめ」は約45万点のイラストが収録されており、干支のデザインも豊富にある。日本画タッチから可愛いイラストまで、年賀状に合わせて選べる。ガイドに従えば、パソコンに不慣れでもイラスト入りの年賀状づくりが簡単だ。

おしゃれで凝ったデザインの年賀状を送りたいなら、「筆まめ」を導入してはいかがだろう。

まとめ

年賀状に干支のイラストを入れると、見映えが良くなり、年賀状であることもわかりやすくなる。干支は、いずれも縁起の良い動物だ。年賀状ソフトを使えば、干支のイラストが入った年賀状も簡単につくれる。

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