ためになる!? はがきの豆知識
日本国内であれば、たいていの場所には数日のうちに手紙やはがきが配達されるが、海外となると送付先の国や輸送手段によって、日数も金額もさまざまだ。海外にいる友人や知人にエアメールで年賀状やカードを送るなら、海外郵便の仕組みとエアメールの書き方をしっかり押さえておきたい。ここでは、国際郵便の種類と、エアメールの宛名の書き方などを紹介する。
国際郵便の種類と主なサービスの料金
日本から海外に送る国際郵便は、郵便物の大きさや形状の違いによって、さまざまな種類に分けられる。どのような分類がされているのか、まとめてみよう。
■国際郵便サービスの種類は、11種類
国際郵便サービスは、大きさや形状、サービス内容によって、次の11種類に分けられる。
手紙 | 重さ2kgまでの手紙や書類を指す。定型・定形外がある |
はがき | 船便60円、航空便70円で世界のどこにでも郵送できる。航空使用専用の国際郵便ハガキが郵便局で売られている |
グリーティングカード | 誕生日のメッセージカード、クリスマスカードなど、慶弔用のカードで25gまでのものであれば、密封したうえで手紙と同様の扱いとなる |
国際小包 | 一般的に荷物を送るのに利用されている。発送手段は3通りから選べる |
小型包装物 | 小さな荷物であれば、定型外郵便物よりも安く送ることができる |
国際eパケット | 専用の国際eパケットラベルを印刷すれば、国際書留付き航空小型包装物の料金が安くなるサービス |
印刷物 | DM、書籍、業務用書類、カタログ、定期刊行物などの印刷物が対象 |
盲人用郵便物 | 点字のみで書かれたものを送るときは無料で郵送することができるサービス。条件によっては、ほかにも無料になる郵便物もあるので確認を |
Dメール・Pメール | 一人の差出人が、同時に300通以上の印刷物を送る もしくは 同時に50通以上の小型包装物を送るときに特別料金で送れるサービス |
特別郵袋印刷物 | 合計した印刷物の重さが、合計で最大30kgまでの場合、ひとまとめにして送れるサービス。一部の国への郵送は20kgまで |
料金受取人払 | 海外から日本国内に送られた国際郵便物の料金と手数料を、国内の受取人が負担する制度 |
それぞれのサービスの詳細については、こちらを参照
■手紙・はがきに関する国際郵便物の料金
国際郵便物のうち、手紙やはがき、年賀状などを送るときにかかる「航空通常郵便物」の料金は以下の通りだ。
第1地帯 | 第2地帯 | 第3地帯 | ||
手紙(定形) | 25グラムまで | 90円 | 110円 | 130円 |
50グラムまで | 160円 | 190円 | 230円 | |
グリーティングカード | 25グラムまで | 90円 | 110円 | 130円 |
ハガキ | - | 70円 |
第1地帯とは、アジア、アメリカの海外領土、パラオなど
第2地帯とは、欧州、西インド諸島、北・中米、中近東、オセアニア
第3地帯とは、南米、アフリカ
これ以外の地域への料金や、航空便以外の郵送手段による料金は、こちらを参照
『筆まめでぃあ』からの、ワンポイントアドバイス
日本では年始に年賀状を送り合うが、欧米ではクリスマスの時期に、友人や家族にクリスマスカードを送り合うのが主流だ。国際郵便では、決められた期日までに出せば、12月25日までにクリスマスカードを配達してもらえるサービスがあるので、利用してみては? ただし、国や地域ごとに差出期日が決まっているので、あらかじめチェックしておこう。
海外にいる人に、日本の年賀状やクリスマスカードを送るときは、こちらを参考に
押さえておきたい「エアメールの宛名の書き方」
普段は海外の友人とメールやSNSで連絡を取り合っていても、大事な場面では手書きのカードや手紙を送りたいもの。難しく感じられるエアメールの宛名の書き方も、コツさえ押さえれば簡単なので、チェックしておこう。
■切手と封筒
封筒の大きさや内容物の重さによって料金が変わる。郵便局で計量してもらうなどして、正規の料金の切手を貼って出すようにしよう。切手は日本の郵便局で売られているものでOK。
封筒は、国内郵便と同じものを使うこともできるが、封筒の縁に青と赤の縞模様が描かれたエアメール用の封筒も販売されている。国内郵便用の封筒を使うときは、送り先の国名と、「Par Avion」「Air Mail」「By Air」など、エアメールであることを赤字で必ず書いておく。
■宛先・差出人の書き方
国際郵便では、国内郵便の住所の書き方と、名前や番地などを書く順番が大きく異なる。
国際郵便の住所・名前は、
氏名
ビル・マンション名
番地、町名
市・群名、県・州名
郵便番号、国名
のような並びで書く。
アメリカ合衆国の場合は、住所表記に使われる州名を略称で書いてもよいことになっている。州名の略称は、こちらで確認を。
『筆まめでぃあ』からの、ワンポイントアドバイス
海外に定期的に郵便物を送ったり、手書きで英文の住所を書くのが苦手だったりする場合には、年賀状ソフトなどにある、宛名のラベル・シール作成機能を使うと便利だ。
『筆まめ』の「往復はがき 送り状・ラベルなどを作る」タブにある、「ネーム/メディアラベル」を使えば、名前シールやラベルの作成・印刷が簡単にできる。ぜひ使ってみては? 詳しくはこちらを参照。
■宛名、切手の位置
宛先は封筒の右下の位置に、差出人の住所・名前は封筒の左上の位置に、それぞれ書く。宛先の住所氏名は、差出人の文字よりも少し大きめの文字で書くようにする。特に国名はひとまわり大きい文字で書き、航空便であることが分かりやすいようにしておく。
切手は、封筒の右上の位置に貼る。
封筒の左下の空いたスペースに、赤文字で「Par Avion」など、エアメールであることを書いておく。
『筆まめでぃあ』からの、ワンポイントアドバイス
エアメールよりも安い料金で送りたい場合は、「エコノミー航空(SAL)便」を利用する方法もある。ただし、航空便よりも優先度が低くなるので、注意が必要。また、国によっては取り扱っていないところもあるので、事前に確認しておこう。
封筒には、「Air Mail」などの代わりに「SAL」と表記するのも忘れずに。
エアメールが到着するまでの日数
世界の主要都市に向けて、東京からはがきを出した場合にかかる日数は、次の通り。年賀状やグリーティングカード、バースデーカードなどを送るときに参考にしよう。
送り先の都市 | 日数 |
---|---|
英国 | 4日 |
香港 | 5日 |
ロサンジェルス | 6日 |
ニューヨーク | 7日 |
ブラジル | 7日 |
エジプト | 7日 |
シドニー | 7日 |
パリ | 7日 |
上海 | 7日 |
ソウル | 7日 |
送り先の取り扱い状況や通関にかかる時間、運送便の手配等によって、同じ都市内でも到着までにかかる日数が変動することがあるので、あくまで目安として考えよう。
そのほかの地域や国に向けて送る場合の到着日数は、こちらを参照。
まとめ
日本から離れたところで暮らしている家族や外国人の友達に、手書きの文字が書かれた葉書や手紙を送れば、きっと喜ばれることだろう。切手や封筒にも、その国や地域の文化を感じさせるものが販売されている。日本らしさや四季を感じさせるデザインのものを選ぶなど、ちょっとした工夫ができるのも、郵便物ならではのメリットだ。はがきであれば、国内郵便とほとんど変わらない料金で送ることができるので、手軽に利用してみては。ただし、到着までにはある程度日数がかかる。年賀状やバースデーカードを送ったりするときは、少し早めに準備をしておこう。