書道家が指南! 年賀状・はがきの美しい宛名の書き方
バランスが難しいシンプルな宛名編
年賀状作成ソフト『筆まめ』は、業界に先駆けて宛名面の美しさにこだわってきたことはご存じだろうか? なんとプロの書道家に監修を依頼し、自動でキレイに仕上げる「美麗レイアウト」機能を実現しているのだ。本連載では、その書道家 神林富石先生に指南を請い、「美麗レイアウト」に仕上げるためのポイントを解説いただく。第1回は、シンプルな住所だからこそ意外と難しい宛名要素のバランスに焦点をあてる。
PROFILE
神林富石書道家
多摩美大卒。グラフィックデザイナーとして活躍後、1986年より篆書体の書作家に。謙愼書道会理事も務めた。2006年の『筆まめVer.17』より宛名面を監修。
地方都市宛などシンプルな住所はバランスが難しい…
現在は東京住まいの筆者だが、出身は関西のとある地方都市。いまも地元に暮らす知人・友人は実家住まいで、住所にマンション名が入ることはまずない。個人的な付き合いなので、連名が入ることも少なく、宛名は非常にシンプルになる。地方都市内でのやりとりなら差出人も同様なので、さらにシンプルになるだろう。実際に書いてみると、こういったシンプルな宛名というのが、意外と難しい。
書いてみたはがきを先生に見ていただいたところ、「宛名には住所、氏名、差出人という3つの要素がありますが、それぞれを順に中、大、小というメリハリを意識しましょう」とのことで、メリハリがないのがバランスの悪さにつながっているよう。
宛名要素の「大」「中」「小」を意識してメリハリを!
住所は一行で書こうとすると文字が小さくなりすぎるので、「手書きならこのくらいの大きさでよいでしょう」と神林先生。逆に、氏名をもっと大きく書いてメリハリを出してほしいとのこと。
また、住所の改行は「番地だけを改行するよりも、町域で改行するほうがバランスがとりやすいですね」とのこと。これは差出人の住所の改行も同様。そうすることで、差出人の住所・氏名の長さの差が少なくなるので、キレイに下面で揃ってくる。
「宛先も氏名を大きくしたことで住所と下面が揃いますし、差出人も含めてラインが揃うことで落ち着いて、ガタガタした印象もなくなります」
次回は、逆に長~い住所の場合はどうしたらいいのか? 神林先生に指南を仰ぐ!
文/クエストルーム